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名前:古町瑞郎(ふるまちみつろう)
日本矯正歯科学会認定医
・矯正治療の思い出
私自身2度の矯正治療経験があります。最初は小学生のときです。
永久歯を3本抜歯しました。抜歯のために通院するのがイヤで、途中で寄り道をして予約時間から1時間も遅れて歯医者へ行ったのを覚えています。
マルチブラケット装置もつけましたが、ブラッシングが不良でむし歯だらけになってしまいました。なおした歯並びを維持するためのリテーナーもほとんど使用せず、後戻りも経験しています。
結局、最後まで治療は続かず、今考えると最悪の患者でした。
自分の後戻りしてしまった歯並びを再度矯正治療をしたのが25歳(入局後)のときです。
親知らずもありましたので、永久歯をさらに5本抜歯しました。合計8本の抜歯です。
年齢的に無理といわれていましたが、上顎の骨を拡大する急速拡大装置にチャレンジして歯が脱臼して失敗したこともありました。
自分で自分の治療をよだれをたらしながらするのが大好きで主治医にイヤがられたりしました。でも、装置がはずれた日は本当にうれしくて1日中ニヤニヤしていたものです。
10年たった今でもあの感動は忘れません。
・なぜ開業したのか?
患者の立場から逆に治療を行う立場になり、自分と同じようなイヤな思いをできるだけしなくてすむように、努力したつもりです。口をすっぱくして歯みがきがんばれと言いました。
しかし、中には治療中にむし歯だらけになってしまう患者さんもいて、とても悩んでいました。
そんな入局5年目のときに出会ったのが熊谷崇先生の「クリニカルカリオロジー」という本です。
熊谷先生は山形県酒田市で開業している歯科医師ですが、積極的に予防に取り組み、酒田市のむし歯を劇的に減らしただけではなく、今や予防の実践については日本でも第一人者です。
その本では矯正治療もむし歯を予防していくために必要な治療として行われていました。
従来の「削って詰める」を繰り返す治療から、「どうしたら一生歯を残していけるのか」について書かれていました。
まさに目からウロコが落ちるようでした。それまでは矯正治療の勉強しかしていなかったのですが、それからは予防関連の本を買いあさり、あらゆる予防の講習会に行きました。
「きれいな歯並びをつくること」が自分の仕事だと思っていましたが、その本を読んでからは
「一生自分の歯で過ごしてもらうこと」が最終的なゴールに変わってしまいました。
そのためには従来のように「むし歯の予防=歯みがき指導」ではなく、歯科医院としてのシステムがとても重要だと考えるようになりました。
大学にいてはそれができません。そこで、約8年間在籍した矯正科を辞め、平成10年に予防と矯正をメインとして開業することにしました。
矯正医はスペシャリストとして専門で開業することが多いです。
専門で開業すると普通は歯並びだけを治療します。むし歯の治療は他の先生に依頼するのがあたりまえです。
一般治療も標榜するのは矯正医としては中途半端に思われることが多いのです。
一般の治療にも手をつけるということは他の歯科医院からの紹介も少なくなり「そんなに保険収入がほしいのか?」などと同業者からよく言われました。専門にした方が良かったのかと悩んだこともありました。
しかし、開業当初むし歯だらけだった子供達が永久歯がはえてくるに従い、カリエスフリーになっていくのを見ていると、やはり予防と矯正で開業してまちがいはなかったと思っています。
最近では予防と矯正での開業も増えているようです。
矯正歯科医はひとりの患者さんと長期間おつきあいしていきますので、ホームドクターとしても重要な役割を持っています。
これからもカリエスフリーの子供たちをひとりでも多く育てたいと願っております。
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